インターナルカーボンプライシングわかりやすく簡単にざっくり解説!NTTが制度を導入

2022年5月6日に
NTTインターナルカーボンプライシング制度
導入するとの発表がありました
https://group.ntt/jp/newsrelease/2022/05/06/220506a.html

「カーボンニュートラル」という言葉は
何回も聞いたことがあるのですが

カーボンプライシング」って何?
って思う方は多いのではないかと思います

なんとなく文字からイメージが
できるかもしれませんけど

その前に

「インターナル」

がついたとたんに

何だかよくわからなくなって
しまいますよね・・・

 

「インターナルカーボンプライシング」
どんな意味・内容なのでしょうか

今回も独自の解釈を交えながら
わかりやすく・簡単に・ざっくり
解説していきます

そもそも「カーボンプライシング」 とは?

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カーボンは炭素
それにプライシングなので
炭素に価格付けを行うということは
容易に想像はできるかと思います

温室効果ガス削減は世界的な流れで
脱炭素の取組みがいろいろされてますが

炭素を出すこと(排出すること)に
価格をつけるということですね

要は
いままで無料だった
「炭素を出すこと」を
有料にするということで

炭素を安易に出せないように
炭素を出しにくいように
していくっていうことです

このカーボンプライシングには
2種類のやり方があって

1つは
排出量取引制度

もう1つは
炭素税

です

1つめの排出量取引制度

炭素をだす会社に対して、
1年間で出していい炭素の
排出量の上限
をきめておき

その上限よりも
排出量が下回った会社は

上限を上回ってしまった会社に
排出できる権利を売れるという制度です

2つめの炭素税

炭素の排出量によって
税金をかけるという制度

日本ではCO₂排出量1トンあたり
289円がかかるということに
なっています

でもこの289円というのが
かなり安い税金らしいんですよね

環境にきびしいヨーロッパの国々などは
もっと高い税金がかけられている
ようなんです

ここまでの
カーボンプライシングの
2つの施策

どちらも
国が導入した制度です

では、インターナルな
カーボンプライシングとは
なんなのでしょうか?

インターナルなカーボンプライシングを簡単に説明

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インターナルカーボンプライシング」とは

インターナルな
炭素への価格付け

ということで

これは国が導入するのではなく
会社・企業が導入するかどうか
を決めます

なんだかよくわかりませんよね?

冒頭で紹介した
NTTが導入すると発表した
ときの内容を見てみますと

社内炭素価格は
6,500円/t-CO2 

となっているようです
https://group.ntt/jp/newsrelease/2022/05/06/220506a.html

/t-CO2」というのは、
文字のとおりですが

CO2 1トンあたり

ということを意味しており

NTTの場合は

 

二酸化炭素1トンあたり
6,500円
という値付けをした

ということになります。

でも、

1トンあたり6,500円と言われても
1トンという量がどれくらいの
ものなのかもわからないですし、

それに6,500円かかるといわれても
なんだかピンとこないですよね…

 

こちらのサイトに
1トンの二酸化炭素のイメージが
少しだけできるような換算表記が
ありました
https://wastebox.net/info/faq/p1631/

 

二酸化炭素1トンとは?

  • 杉の木約71本が1年間に吸収するCO2量に相当
  • 家族4人で東京-長崎を往復したときの排出量に相当
  • 日本人1人あたりの年間CO2排出量の約半分
  • 25mプールひとつ分の体積

わかったような、わからないような
感じがしますけど

インターナル(国ではなく会社の中で)に
カーボン(炭素)に対して
プライシング(値付け)する

二酸化炭素1トンを削減するために
ウチの会社は6,500円かけまっせ

という

その会社の
CO2削減に対する”宣言”

というふうに捉えると
いいのかもしれません

同業の会社が1トン削減するのに
A社は500円しかかけてないのに
B社は3,000円ものコストをかけている
となれば

B社は脱炭素にお金をかけている、
脱炭素を推進している会社だな

ということがわかるようになるわけです

つまり
「企業の脱炭素への取組み指標」
と考えておけばよいのでは
ないかと思います

 

このインターナルカーボン
プライシングという
脱炭素への会社の取組み指標は

「CDP」という
気候変動のリスクを
企業価値に換算するレポートの
評価項目の1つ
にもなっている
ようなので

対外的な会社の評価にも
かかわってくることから

日本でも今回のNTTのように
インターナルカーボンプライシング
の導入をする会社が増えてきている
という訳なんです

また、

脱炭素への会社の取組み指標
としては、会社の外からの評価に
繋がる内容でしたけど

会社の中の意思決定にも
「6,500円/t-CO2」
という金額が使われるように
なるとのこと

先ほどのNTTの発表をみると
この「6,500円/t-CO2」という価格の
適用範囲・方法のところには

「脱炭素に係わるプロジェクト判断」、
および「調達(製品選定等)」において、
CO2排出コストを考慮して意思決定を行う

と書かれています

 

会社の様々な活動の中で
脱炭素に係る活動・プロジェクトを
するかしないかの判断だったり

何かの製品や部材などを
調達するときに
どの製品を導入したら
どれだけ脱炭素に繋がるのか?

という調達の選定基準にも
この金額を使うようにする

ということではないかと思います

具体的にどんな感じで使われるのか
まではわかりませんけど

そんな経営判断の材料にも
適用することで

会社全体の
脱炭素に関する雰囲気を
盛り上げていこう
という狙いもあるのでは
ないでしょうか

まとめ

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カーボンプライシング
「炭素を出すこと」を
無料➡有料にすること

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カーボンプライシングは
2つの方法がある

1.排出量取引制度
2.炭素税

どちらも
国が導入した制度

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インターナルカーボンプライシング
会社・企業が導入するかどうかを決めること

二酸化炭素1トン削減するのに
どれだけお金をかけていくのか
という値付け

6,500円/t-CO2
として表現される

その会社のCO2削減に対する宣言
企業の脱炭素への取組み指標

として捉えておけば良さそう

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多くの会社が次々と導入しはじめている

  • 企業価値の評価項目になっている
  • 経営判断の材料にも適用される
  • 会社内の脱炭素に対する雰囲気づくり

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これでざっくりと
インターナルカーボンプライシング

について理解できたのでは
ないでしょうか?

最後まで読んでいただき
ありがとうございました